舛本慧子先生 JICAニカラグア・インターン報告記録

舛本慧子先生 JICAニカラグア・インターン報告記録

<1.はじめに>

IMG_3763医学部では5,6年生に大学の医学部では病院での実習の機会は多く与えられるものの、フィールドでの実習はほとんどありません。そこで、4年生の夏休みを利用してフィールドワーク中心のインターンに行くことにしました。実際に働く専門家や協力隊員の方を知って、「途上国で保健医療に関わる」ことはどういうことなのか、具体的なイメージを作ろうと考えたのです。

<2.準備>

まずは、日本国際保健医療学会学生部会の「フィールドマッチング企画」に応募しました。これは、国際保健を志す学生が実際の海外のフィールドに出て、先生方の現場でインターンを行うための仲介をする企画です。7月上旬にニカラグアJICA事務所の「シャーガス病対策プロジェクト」での実習受け入れが決定しました。

受け入れが決定してすぐに、シャーガス病対策プロジェクトの長期専門家の先生と連絡をとりました。特に途上国に行くという点で治安状況に不安があったので、現地の実情を先生に詳しく質問しました。

IMG_4130<3.実習>

そして2013年9月2日~9月13日の期間で、ニカラグアに行ってきました。

まずは実習の活動内容について書きます。

 ①9月2日、3日は主に専門家の方からシャーガス病対策プロジェクトの基礎知識レクチャーを受けました。シャーガス病は中南米特有の感染症で、JICAの「シャーガス病対策プロジェクト」では、保健省と連携してサシガメによる感染が少なく保たれることを目標にしています。

 ②9月4日~13日には、専門家、青年海外協力隊の方々とともに保健省の組織のいろいろな機関を訪れました。首都マナグアにある、MINSA(保健省=日本の厚生労働省のような機関)にも行けました。

③殺虫剤をまいてサシガメの生息率を下げる活動はほぼ終わっており、現在「シャーガス病対策プロジェクト」で主に行われているのは、再びサシガメの生息率が上昇しないように監視を行うことです。私はその様々な活動を見ることができました。

<4.振り返り>

実習をして感じたことを書きます。

IMG_3863①国際保健分野におけるプロジェクトの計画、実践、フィードバックのあり方については、同じ活動でも地理的、歴史的、社会的、政治的な要因などをくみ取ってその地域に合わせたレベルの活動をしたり、さらには他団体と連携したりする必要があると感じました。専門家の方が地域の実情に合わせて実践できないかどうか模索していたので、地域で浸透するように柔軟性を兼ね備えているのは良いと感じました。

②JICA日本人スタッフとニカラグア人スタッフや、住民の方の関係については、ニカラグア人のトップの人やカウンターパートによって、積極的にシャーガス病対策プロジェクトに関わろうという意識が見られる場合も、ほかの業務の後回しにされている場合も両方見受けられました。よい協力関係を築くのには時間と労力がいるのだなあと思いました。

③根本的な衛生に対する意識が日本とニカラグアでは違うと感じました。衛生意識を根付かせるには、根気強く対策方法を宣伝し、また一つ一つの家庭に赴いてその家庭に合わせてアドバイスをすることが重要だと思いました。

日本にはあまりない、保健ボランティアや、保健ポストや、医師や看護師が保健センターから遠い住民を訪問するというような制度が根付いていました。医師や看護師は住民の健康状態だけではなく、過去の罹患歴や生活の状況まで把握していたので、生活全体の面から住民を診るためにとても役立つだろうと感じました。

同じことを日本でやるのは難しいかもしれないですが、病気自体だけでなくその人の生活状況やコミュニティの全体像から判断することのできる医師は、日本でも求められていくのではないかと思いました。

投稿日:2013年9月20日

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です