オリンピック・パラリンピック通訳体験記(4)

オリンピック・パラリンピック通訳体験記(4)

前号の続きでオリンピック・パラリンピック体験記をお送りします。
 
<アスリートのエピソード>
オリパラとなると、世界中のスター選手が一つの会場の中にいるため、
有名選手を目の前で見る機会に恵まれました。
日本の錦織圭選手などは、4日連続ぐらいお会いしました。
最初に見た時には相当なオーラがありましたが、4日目にはすでにオーラは少し消えていて、
1人の人間として見えてきました。
会話を通してその人間を知ると距離が縮まり、
等身大に見えてフレンドリーになるのだと思います。
ダブルスの相方であるマックアレン選手とよく2人でストレッチなどをしていました。(笑)
 
他にも男子世界一位のジョゴビッチなども見ました。
身長の大きい坊主のおじさんのような感じでした。
女子世界ランキング一位のオーストラリア代表のバーティ―選手も何度も目の前を通りました。
肩の筋肉がとても大きくて、威風がありました。
 
パラリンピックでは国枝慎吾選手のエスコートを何度かしたため、何度かお話することができ、
準決勝の後などは、2人きりになる裏の通路で
「おめでとうございます!次も頑張ってください!」と言ったところすぐに
「ありがとう!」ととても明るく言ってくださり、人柄の良さを感じました。
 
上地結衣選手も何度かお話させていただきました。
上地選手は兵庫県明石市の出身であり、現在も大阪を拠点に活動されているとのことなので、
関西弁で明るく笑顔が印象的でとても良い人でした。
上地結衣選手はボランティアの私にも1人の人として接してくださり、
今回のオリパラで一番印象の良かった選手です。
しかしそんな上地選手も試合前になると、裏の通路などではずっと目を瞑って、
集中力を高めていました。
やはりそこで自国開催のオリパラにかかるプレッシャーを感じました。
 
オリンピックの選手には、プライドが高かったり扱いづらい選手が少々いましたが、
しかしパラリンピックの選手となると、本当に全員がとても良い人たちで、
心の底から応援し、また逆に多くのエネルギーもいただけ胸がいっぱいになりました。
 
 
次号に続きます。
 

投稿日:2021年11月24日

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